Understanding Coevolution
[共進化]を知る
キーワード
新しい組織形態・自己組織化組織は、新しい概念や考え方を含んでいます。
キーワードを知ることで、新しい概念や考え方が理解しやすくなります。
[自己組織化組織を理解する上でのキーワード]
自己組織化 / Self-Organization
個々の自律的な振舞いの結果、秩序を持つ構造を創り出す現象を示し、「複雑系」研究の基盤となっている。自己組織化の3条件として「外部との開放性」「非均衡」「ポジティブフィードバック」がある。セルフマネジメントと混同されがちだが意味は異なる。自己組織化はより大きな概念であり、次世代型組織における原理原則を示す。
自己組織化組織 / Self-organizing organizations
自己組織化原理に基づく次世代型組織を示す総称となる。自己組織化とは、システムの各部分がそれぞれの場所で互いに関わりあうところから何かしら全体にわたる秩序の形が生まれ出てくるプロセスのことである。そのプロセスは自発的で、外部からのいかなるコントロールも必要としない。その結果として現れる組織は、完全に分権化しており、システムのあらゆる構成要素はすべて分散している。
ホラクラシー / Holacracy®
次世代型組織形態の一つであり、従来型組織のヒエラルキー構造を持たないフラットな組織構造を持つ。ルールと役割の明確化・情報の透明性・権限分散を行いながら、仕事上でのテンションを扱うことにより、高生産性を実現することができる。
Language of Spaces™ / LoS
Christiane Seuhs-Schoellerが開発した自己組織化組織の中で共に成長・成功するために、必要とされる様々な能力を学び実践するためのホリスティック(全体的)な枠組み。仕事と人を明確に区分して、ローレーションシップ(ロール・役割の関係)とリレーションシップ(人対人の関係)を鍛え、個人の内面の成長を促す。
Symbiotic Enterprise™ / 共生型企業
Christiane Seuhs-Schoellerが提唱する自己組織化組織を実現するためのフレームワーク・次世代型組織形態である。組織内を「企業の環境」「組織の環境」「人の環境」に明確に区分する。ホラクラシー的な要素を取り入れつつ、現在の法的環境・組織形態を踏まえて現実的・段階的に自己組織化を可能とする。また、人の関係性と成長を支援する形態となっている。
[新しい組織形態の基盤を理解する上でのキーワード]
ホロン / Holon
ユダヤ系ハンガリー人であるアーサー・ケストラーが提唱したモノの構造を表す概念である。「部分であり、全体である」要素としての一つの全体を示し、原子・細胞などの「個的ホロン」と、生態系・国家などの「社会的ホロン」に区別される。
インテグラル理論
アメリカの現代思想家、ケン・ウィルバーが提唱したあらゆる学問の統合を図るメタ理論。インテグラル(統合的)とは、差異の中の共通性・多様性の中にある統一性を尊重することを意味する。象限・レベル・ライン・ステート・タイプの5つを包含する「AQAL」というフレームワークを活用する。
成人発達理論
ハーバード大教育大学院教授・組織心理学者であるロバート・キーガンが提唱した。成人後でも知性や意識が発達することを提唱する理論であり、知識やスキルなどの水平的成長と内面の垂直的成長の2つの軸があるとしている。キーガン以外にもスザンヌ・クック・グロイターの自我発達理論、テリー・オファロンのステージズモデル、ビル・トルバートのアクションロジック、ケン・ウイルバーのインテグラル理論などがある。
ティール組織
2014年にフレデリック・ラルーが著書「Reinventing Organizations」で紹介した概念。組織の特徴や形態を5段階に分類し、ティールは組織の目的の実現に向け、全メンバーが意思決定を行う自律的な組織のことを示す。それぞれの組織の形態にはメタファーがあり、ティールのメタファーは「生命体」であり、有機的・自己組織化的な意味合いを持つ。